2015年になり「ドローン」に興味を持つ人がとても増えてきました。従来のラジコンヘリとは異なり、良質な映像が誰でも撮影・空撮でき、操作も簡単化したことも理由のひとつです。
私の周りでも、最初の1台目としてどのようなドローンが良いか?子供へのプレゼントにする場合はどのドローンがオススメか?などの相談をいただくことも多くなりました。現在、国内で販売しているドローンは数十台ありますが、安いものだと1万円以下、高いものだと数十万円するものまで、価格帯も幅広くあります。
はじめにどのドローンを購入するべきか
ここでは、主にドローンの初心者や入門者向けにどのようなドローンが良いか、おすすめドローンを紹介します。ドローンは様々なセンサーやカメラ機能を搭載することができますが、その性能や特徴によって価格や用途も変わってきます。
Amazonなどで気軽に変える価格が1万円以下のトイドローンは、概ね低画質なカメラを搭載したドローンであり、正直なところ飛行安定性も良くはないです。そのため壁にぶつけたり、外で飛ばしてみたところ制御ができなくなることも多々あります。価格が安いからと思って購入すると、思った以上に難しいと感じるはずです。
また、ドローンは無線電波を利用するため海外製ドローンの場合だとそのまま日本で利用できない場合があるので注意が必要です。そこで、今回は、法律面も含めて日本国内で飛行が可能なおすすめドローンをまとめました。
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まずは、おすすめドローンの一覧をご紹介!
ドローン一覧表の下で、各ドローンごとの詳細を説明しています。
No | ドローン機種名称 | サイズ | 本体価格 | バッテリー価格 | 映像 | 飛行時間 | 飛行距離 | プログラミング | 操作性 | Amazon |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Hubsan X4 HD | ミニ | 11,500円 | 1000円以下 | HD | 6分 | 40m | 不可 | 少し難 | 詳細 |
2 | Holy Stone | 小 | 8,880円 | 1000円以下 | HD | 6〜8分 | 40m | 不可 | 少し難 | 詳細 |
3 | Syma X5c | 中 | 8,250円 | 1000円以下 | HD | 7分 | 40m | 不可 | 少し難 | 詳細 |
4 | Parrot MINIDRONES ROLLING SPIDER | 小 | 15,500円 | 2000円以下 | 静止画のみ | 8分 | 20m | 可 | 簡単 | 詳細 |
5 | Parrot AR Drone2.0 | 大 | 41,544円 | 4500円以下 | HD | 10〜15分 | 50m | 可 | 簡単 | 詳細 |
6 | Parrot Bebop Drone | 中 | 79,000円 | 4000円以下 | FHD(ブレ補正有) | 11分 | 250m | 可 | とても簡単 | 詳細 |
7 | Parrot Bebop Drone(sky controller set) | 中 | 127,387円 | 4000円以下 | FHD(ブレ補正有) | 33分(3本) | 2km | 可 | とても簡単 | 詳細 |
8 | Galaxy Visitor6(バッテリー付き) | 小 | 25,800円 | 3000円以下 | HD | 6分 | 100m | 不可 | 少し難 | 詳細 |
9 | RC EYE One Extreme | 中 | 18,725円 | 3000円以下 | なし(GoPro装着可) | 7分〜12分 | 50〜100m | 不可 | 難 | 詳細 |
10 | DJI Phantom 3 Advanced | 大 | 139,800円 | 20,000円 | FHD(3軸ジンバル有) | 15分〜20分 | 2km | 可 | とても簡単 | 詳細 |
11 | DJI Phantom 3 Professional | 大 | 175,000円 | 20,000円 | 4K(3軸ジンバル有) | 15分〜20分 | 2km | 可 | とても簡単 | 詳細 |
■ カメラの性能は高性能機種だとジンバルやレンズなど細かい比較材料がありますが一覧では動画撮影時の映像の画素数のみ記載しています。(HD=1280×720、FHD=1920×1080、4K=4096×2560)詳細は、機体ごとの説明に記載します。
■ 飛行時間や距離は理論値や感覚値でありその時のコンディションにより変化します。
■ 価格は2015年6月5日時点のAmazonの情報を元に記載しています。割引額が日により変わっていることが多く、セット内容によって価格も変わるので購入される際は確認してみて下さい
■ プログラミングとは、SDKが公開されていて自分で作成したプログラム元にドローンが動かせるかどうかを記載しています。
ドローン機体の個別情報ー【入門・練習用機器】
手のひらサイズでパワフルなHubsan X4 HD
とても小さいタイプのドローンであるのにかかわらず、200万画素での空撮が可能、そして機動性もあります。とはいえドローン初心者には操縦はとてもむずかしいと思います。プロペラガードをつけた上で、室内での飛行を中心にするのがよいです。屋外で操作した場合、すぐにロストして見失い、墜落するなどの可能性が高いです。
決して簡単ではない操作性から、練習機としてドローン利用者に使われることが多いです。一台持っておいて損はないでしょう。
Hubsanの追加バッテリー
このような小型のドローンは搭載するバッテリーも小さいため、5分ほどするとバッテリー切れになってしまいます。(飛行時間は主にバッテリー容量と機体の重さなどで変わってきます)そのため、専用のバッテリーを複数持っておくのがお勧めです。Hubsanですと4つほどあればある程度充電と利用を繰り返して使いまわせるのではないでしょうか。
Hubsanの場合は専用のリポバッテリー(3.7V 380mAh)であり、Amazonでも購入が可能です。バッテリーの充電時間は約40分前後でした。
Syma X5c 2.4Hz(京商EGG クアトロックス eye(アイ) 2.4GHz)
Symaの機体を日本の京商により日本仕様に変更(モード1で技適取得済)されておりますが、機体の性能などは同一です。
機能的にはHubsanともあまり大きくはかわりませんが、機体サイズがやや大きいところがポイントです。機体が大きくやや重くなるため、Hubsanと違い、外で飛ばしてもある程度の安定感は保つことができます。
ただし、「ある程度」である点に注意してください。
経験のある操縦者じゃないかぎりは高く飛ばしすぎてロストする可能性が高いです。
Syma X5Cの追加バッテリー
こちらもバッテリーがすぐ切れるので追加バッテリーを購入しておくのが良いです。4つまとめて一気に充電できるチャージャーと4つのバッテリーがとても便利です。
ドローン機体の個別情報ー【高性能機器】
ここからは、少しお値段もあがりますがその分、GPSや超音波センサーなど、機体を安定化させるための装置が使われていたり、カメラ性能が向上するなど価格以上の違いがあります。
ドローンブームの火付け役 Parrot AR Drone2.0
ドローンブームの火付け役となったParrot社のAR Droneシリーズであり、スマフォからでも操作が可能で、ドローンについたカメラがスマフォにも伝送されリアルタイムで確認できるのが特長です。
AR Drone2.0は底面にもセンサーがついており、これにより安定的なホバリング(空中に静止すること)が可能です。このようなセンサーがあると無いとで違いが大きく出るのは離着陸の時です。Symaなどを離陸させるとき自分で調整して上昇させホバリングさせる必要がありますが、AR Droneではこれが自動的になされるのが最大の特徴です。AR Drone2.0自体は古い商品ではありますが、今だに人気の商品です。
プログラミングも可能でPCや自作リモコンからも操作が可能
AR Drone2.0にはSDK(開発者用キット)が用意されているため、自分でプログラミングをして飛行させることが可能です。SDKを通じて任意に前後左右の移動、上昇下降などが指示できるため、PCから操作を行ったり、その他独自のリモコンを作成して操作することも可能です。(スーパーファミコンのコントローラーを利用しているもっ!)ドローンを操作するだけではなく、自分でプログラミングして動かすことに興味のあるひとにはオススメのドローンです。
AR Drone2.0の追加バッテリー
追加バッテリーは複数社が販売しており、主要なのはメーカーのParrotと、Teraというドローン周辺グッズを販売している会社とその他です。ドローンやラジコンの初心者の場合は、ドローンに良く利用されているリポバッテリーというのは少々取り扱いに注意が必要なバッテリーであるため、知識の少ない最初の内はメーカー公式のものを利用しておくのが良いと思います。
崖を登れるParrot MINIDRONES ROLLING SPIDER
ミニサイズにもかかわらず、室内ではとても安定しているドローンです。Parrotのドローンシリーズは基本的にスマフォやタブレットなどで操作が可能です。
このローリングスパイダーのおもしろい特長としては高速飛行や宙返り、さらにホイールを付けることで壁などをよじ登ることもできます。
動画の撮影などができない反面、小型ならではの軽快な動きが楽しめます。
スマフォでも操作できることは上述しましたが、Parrotのドローンは基本的にSDKが公開されており、プログラミングをしてドローンを操作することが可能です。子供のプログラミングへのとっかかりなどちょっと知的なプレゼントにもよさそうです。
1400万画素で超広角レンズを搭載のParrot Bebop Drone
2015年4月に新発売されて話題となったParrot社のBebop Drone!(あの善光寺に落下したドローンでもお馴染みのBebop Droneです。)
AR Drone2.0と比較しても安定したホバリングや飛行に加え1400万画素という高画素の静止画、FHDの動画映像の撮影が可能であり操作性も抜群です。こちらもiPhoneなどのスマフォやタブレットなどから操作・映像が確認でき、最長250mまで離れて飛行させることができます。(理論値であり、建物などの障害物や電波干渉などにより範囲は限定されることがあります。)
このBebop Droneには1400万画素の魚眼レンズというのもすごいですが、本体内部にブレを吸収する部品が組み込まれていて、魚眼レンズで撮影した広角の画像から歪みなどを取り除く独自の処理がなされており、ジンバル(カメラを固定して安定した撮影をするための器具)なしでもこのような高画質な映像が取れるということです。
また、スカイコントローラーセットで購入すると、専用コントローラで操縦できるだけではなく、追加のバッテリーや電波送信機の拡張機がついてきます。値段の差は5万円ほどですが、「コントローラーでの操作性」と「スマフォでの操作性」にはやはり差があります。スマフォで操作するのも簡単ですが、やはり操作をするときに画面をみないと操作できないことがありますし、何よりFPVするモニターと操作をわけられることが大きいです。
さらに追加バッテリー3本と拡張機がついていることを考えるならば、セットでの購入のほうが断然お得だと思います。
柔軟な飛行が楽しめる中級者以上のドローン RC EYE One Xtreme
私はこのドローンの動きをみて一目惚れしました。
パワフルで静かなブラシレスモーターが搭載されており、小さい機体にもかかわらず安定性が非常に高く操作性が大変よいです。GoProカメラも搭載することで、空撮映像も可能となります。
ビギナー・ノーマル・エキスパート(アクロ)と3種類のモードが用意されておりますが、この機体の操作がマスターできれば操縦技術はかなり上達するはずです。
その代わり、初心者の方には最初難しいと感じるかもしれませんし、何よりたくさん墜落させて壊してしまうかもしれません。幸いなことに販売代理店のHitecさんではカスタマーサポートがあったり、新品交換(14000円で全部交換)や各パーツの販売(修理はやっていない)もやっているので心強いところもあります。
撮影としてではなく、レースや操作性を求めるドローンとしてはとても優れているドローンだと強くおすすめします。
プロ・業務用にも利用が可能な性能の、DJI Phantom 3 Professional / Advanced / Standard
ドローン市場で最もシェアを占めているDJI社のPhantomシリーズの最新作で2015年4月に販売開始がされ、世界で100万台も突破したと言われているドローンです。
このPhantom3には、Phantom 3 Professional, Advance, Standardと3種類のタイプが販売されており、それぞれカメラ性能や機能性能が少しずつことなります。(2015年9月にStandardは発売)
Phantom 3 Professionalであれば4K動画が撮影でき、静止画は全タイプ1200万画素の撮影できるカメラ性能をもったドローンであり、操作性や機体の安定性であれば、Bebop droneよりも安定性が高いです。カメラの角度も上30度から下90度まで角度を調整できるため、業務として空撮にも大変利用されています。
ホビー用途としては一見高いと感じますが、Phantom 3で撮影した動画とほか機体で撮影した動画を比較すると雲泥の差があることがわかります。またISO感度やシャッタースピード、RAW保存ができたりカラーの調整などカメラ機能もたくさんあるため、本当におすすめなドローンです。
Phantom 3の追加バッテリー
Phantom 3のバッテリーは他のバッテリーと比べてやや高いですが、取り扱いが難しいLiPoバッテリーの面倒な部分を自動的にサポート(過充電・過放電などを管理し、各セルの電圧なども随時チェック可能)しており高機能です。最近ようやく単体発売がされたので私も購入しました。(購入から1ヶ月ほど配送がかかるため早めの注文が吉です)
個人的なおすすめドローン
いかがでしたでしょうか?
個人的におすすめしているドローンは、高性能ドローンのPhantom3です。そして、練習機として、Hubsanを屋内で飛行させるのが良いと思います。
なぜ、ここで高価格・低価格で対象的なドローンがオススメかというと、クアッドコプター型のドローンの操作は思っている以上に難しいです。Phantom3は自動ホバリング機能もあり、非常に安定していますが、GPSや機体安定化のためのセンサーが効かない場合、操縦者の操縦技術により機体を安定化させる必要があります。
そういった場合でも対処ができるように、安価な屋内用ドローンで操作技術を向上させるのがとても良いと思います。最近は、屋外で飛行できる場所も少ないため、室内で飛行することができるドローンはそういった点でもおすすめだと思います。
◯Phantom3に関する購入比較検討からメンテナンスまでのまとめ記事
DJI PHANTOM3徹底解説!!購入からアップデートや使い方
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ありがとうございます!実はお勧めいただいたphantom4を考えておりますが、あれをもって旅行、、はちょっと大変かなと思ってしまいます。自律型で携行性に優れたのがありましたら、是非また記事にして下さい。
であれば、bebop2ですね!
スマホで操作できていい絵も取れますよ!dobbyという200gの小さな機体もあるのですが、100mが限度なので微妙ですね。
大変参考になりました。記事を読んでX4買って、だいぶん上手になりました。そこで、旅先にもって行くドローンを探しております。バックパックに詰め込んで、海外でも使用したい。。。と考えております。spriteというペットボトル形のもあるようですが、お勧めはありますか? 希望は携行性、FPV, 屋外での安定性、海外使用可 です。よろしくお願いします。
海外の綺麗な海など存分に撮りたいのであれば、phantom4ですね。今なら少し安くなっていますが、14万ほどです。
ちょっと予算が…ということであれば、phantom3 standardですね。これは屋内の安定装置はあまりないですが、屋外ならx4を飛ばせる人には全然余裕です。
もちろん、その国の規制や周りの安全には配慮してくださいね。私はバックパックにもphantom入れたりしてますが、紙袋に機体を入れて手荷物で持ってくのがいいでしょう。
素敵な旅を!