7月23日(木)に予定していた関係省庁に対する防衛省・自衛隊が保有する小型無人機対処資機材の説明に先立ち、防衛省グラウンド上で実際に小型無人機1台を飛行させて事前予行していたところ、風の影響で制御不能になり、防衛省敷地外(北側)上空に流され、そのまま見失った。その後、東京都新宿区西五軒町の住宅地に落ちているところを一般人の親子が発見し通報。防衛省で飛行させていた機体と同一であることが確認されました。
上記小型無人機を発見した民間の方が110番通報したもの。民間業者が牛込警察署において確認したところ、防衛省敷地内から飛び出した小型無人機と同一のものであることを確認し、警察から民間業者に返却された。 …
原因は強風に流されたから?
電波妨害装置や自動追尾カメラなどでドローンを探知して対策するはずが、風に飛ばされ見失うって笑…というのはさておき、
「風の影響で制御不能になり…」と防衛省コメントがありましたが、昨日は全体的に風が強く、実際に突風注意も出ていました。
7月22日気象・風詳細によると13時前後では最大瞬間風速18.5m/sと一時的に台風なみの突風が吹いていた事になります。
防衛省の敷地内を飛び出た時間帯が13:03なので確かにこの時間帯に強い風があったことが直接的な原因になった可能性は高いと思われます。
でも、原因はドローン操縦者の確認不足でしょ
今回ドローンを飛行させていたのが、ソニー社員なのか、他の民間企業の社員なのか、はたまた防衛省の方なのか実際のところはわかりませんが、フライトさせた関係者内における事前の確認が不十分だったと言えると思います。
22日は、最大風速が10.7m/s、平均風速が6.4m/sと他の日に比べても群を抜いて風が強い日です。
風速6.4m/sは地上ですら砂埃が舞うくらいの風の強さであり、地上よりも風の強い上空では、小さな軽いドローンであれば簡単に飛ばされるくらいの風だと思います。
今回の機体はPhantom 2でしたが、いくらPhantom 2でも風速6m/sでピタッと静止するのは難しいですし、10m/s以上の場合であれば風に流されてしまうのもやむなしかと思います。
おそらく体感風速もある程度あったと思われますが、それでも続行していたとなると関係者の判断不十分だと思います。
そもそも事前に風などの飛行エリア状況チェックをしていないか、仮にしていても十分な認識をしていなかったこと、つまり操縦者の状況判断に今回は原因があったと見るべきだと思います。
ドローン操縦前の気象や周辺状況のチェックで安全に
今回の「防衛省ドローン事故」で、「ドローン危ない」「ドローン風に弱い」などのような印象がさらに強まったんじゃないでしょうか。
とはいえ、危ないことは確かですよね…。今回は人的・物的被害が特になかったのでよかったですが、日中の夏休みの住宅街で何もなかったのはかなりラッキーだったと思います。
しかし、今回の件についていえば、事前に飛行エリアの状況確認したり、相応の対策とっておけば特に問題にならなかったはずで残念ですね。
まぁせっかくなのでこれを反面教師に、フライト前は気象情報を事前チェック!!しておくことがマストなんではないでしょうか。
風が強すぎて操作に不安が出る場合は「飛ばさない」のも重要なことだと思います。
私は周辺の風速チェックはこちらを利用しています。(以前黄色だった)
またIFTTTなどで一定の風速以上はプッシュ通知することで、風が強いか否かの判断材料の一つにしています。参考までに。
IFTTTを利用すれば「地域」「風速(mph)何メートル以上」「風向」を指定してiOSのプッシュ通知に送ることができます。IFTTTのChannelsは「weather」です。 …