FPVレースで賞金奪取するべく(ハワイレース)、日々シミュレーターに精を出しております!
※シミュレーター練習日課
■RealFlight7.5でのヘリでのホバリング15分
■FPV FreeRiderでのTime Race30分
私はラジコンヘリの飛行経験もなく、マルチコプター歴自体長いわけではありません。加えて操作方法は完全なオリジナルでして独学していますが、最近ようやく、FPV FreeRiderでまぁまぁ早く飛行することができるようになりました。
↑毎回9秒台が出るわけではなく、何十回か練習走行した後に、ようやくできるレベルです。
毎度練習していると、秒単位でタイムが上がってくるのは嬉しいのですが、「なぜ早く走れるのか?」について整理してみました。どうやったら安定させた上で、早く飛行することができるのかは悩ましい問題だと思いますので、参考になればと思います。
※現実と近い部分もあると思いますが、シミュレーター内でのお話です!という前置きをしておきます。
たくさん墜落する原因は、「操作感」と「機体の動き」のズレ
FPV Freeriderを初めて間もない頃は、1周を完走するのも難しいです。スタートして墜落、曲がり角で墜落、うまく行っていたと思ったら、地面にぶつかりcrashなどなど。
これは、何も操縦者が下手なだけではなく(もちろん超初心者は別)、スティック操作のさじ加減と機体の反応の大きさにズレがあることが大きいと考えています。
これを気づくのに私はものすごい時間を要しました。解決する方法は設定である程度可能です。
設定画面のワードの説明などについては以前下記記事で書きました。
こちらをプリセットにあるSnappyデータにすると、だいぶ走行が楽になります。私は現在、Snappyデータに多少設定値を変更して利用しています。
設定変更する目的を簡単に言うと、
- 機体の俊敏性を高くする
- スティックの感度を調整する
という2点がとても重要でした。
つまり、デフォルトの設定だと反応が遅すぎるのです。
Massはデフォルト0.8ですが、1.5とかに上げると機体が上昇しなくなるほど鈍感な動きになります。反対に0.5とかに値を減らすと俊敏になってきます。ある程度速い速度で走行しようとすると、障害物を避けるまでの判断から操作までの時間は短い方がよいです。後述のRatesにも関係しますが、早く走行する場合はこの値を下げるのがよいです。
そして、Ratesの値ですが、これはスティックの機体への反応が異なる設定値だと思います。(正確な表現や役割は不明)高ければ高いほど、少しスティックを動かしただけで反応してくれます。Massの値との兼ね合いで調節するのが良いと思います。
また、これに併せて、私は画面Ratesの設定もHigh Ratesに切り替えています。
ここで重要なのは、自分がエルロンを入れたいと思ったらエルロンが入る、という一見当たり前の操作感覚が実現できることにあると思います。
機体の姿勢制御をオフにすることで、スピードを出すことが可能
画面左上に「Self-Levelling」というモードがあり、押下すると、「Acro」に切り替えることができます。
例えば、右にエルロンをいれると、機体は右に傾きますが、少し経つと自動的に水平に機体が戻ります。これがSelf-Levelingの役割です。Acroの場合は、機体の姿勢制御システムをオフにすることで、傾きの補正などがなくなるモードです。
この姿勢制御はゆっくりと安定させるには適していますが、ある程度スピードを出そうとすると無いほうが良い機能です。
クアッドコプターは4つのプロペラを同じく回すと真上に上昇しますが、前方に進むためには、当然ながら、前傾の姿勢にするべく回転数を調整する必要があります。そして揚力や推力を考慮すると、スピードが最も出しやすい姿勢は、水平状態から垂直状態になり、フルスロットする状態だと想像できます。
言われて見れば当たり前なのですが、中々そこに理解するまでに時間がかかるんです。また、この図にあるように、ドローンの機首から見える視野角はスピードを出そうとすると下がるのは当然なので、Angleは上げる必要がでてきます。
つまり、ここまでをざっとまとめると以下です。
- スティックの操作感と機体の操作感のズレを無くす設定を行う
- スピードを出すために、機体を前傾姿勢に保つ
- 前傾姿勢に保つためには、姿勢制御はOFFにする
- カメラアングルは上げておく
設定の変化がどのように影響するのか
実際に、設定などによりどのような違いがあるのか、です。以下動画は、上述した私の設定内容を、以下4パタンで走行した場合です。
- Self-Leveling + Low Rates(18.16s)
- Self-Leveling + High Rates(15.44s)※動画開始:1分から
- Acro + Low Rates(15.14s)※動画開始:1分40秒から
- Acro + High Rates(11.76s)※動画開始:2分40秒から
1,2のLow RatesとHigh Ratesでは、High Ratesにした場合の方が、やや不安定に見えます。これは、スティックの操作が過敏になっていることもありますが、姿勢制御で自動補正されやすくなったといえます。
3では、Self-LevellingとAcroの違いがわかります。
Self-Levellingにおける、「カクカクした動き(=姿勢を補正しようとする動き)」がAcroにしたことによりなめらかになるのが動画からもわかるはずです。また、2分7秒付近では、右エルロンが足りなくて(操作感のズレ)によりゲートにぶつかってしまっています。
4では、スピードを出しながらもクイックイ曲がるのがわかると思います。
重要:スピード走行する上でのコツ
上述動画では、desertコースで11秒くらいですが、より早く走行しようとするとその分、機体がグラつきクラッシュしたりゲートがくぐれなかったりしてしまいます。
この時に、私が操縦していて重要だと思ったこと、それは「戻すべきタイミングでいかに機体を水平に戻せるか」です。
Acroモードだと、エルロンを入れたら機体は傾いたままです。ピッチを前に入れたら前傾姿勢のままです。これを、適切なタイミングで戻すことが重要だと思います。
少し話は変わりますが、前進しながらエルロンやラダーのみを入れたところ面白い発見がありました。
- 右にエルロンをいれる:右に機体が傾く(向き:\)
- 左にエルロンをいれる:左に機体が傾く(向き:/)
まぁこれは当たり前といえば当たり前でしょうか?
- 右にラダーをいれる:左に機体が傾く(向き:/)
- 左にラダーをいれる:右に機体が傾く(向き:\)
逆なんです!
文字で説明するのは難しいので一度やってみるといいと思います。そして、
- 右にエルロンとラダーを同時にいれる:右に水平に旋回する(向き:_)
- 左にエルロンとラダーを同時にいれる:左に水平に旋回する(向き:_)
!!!
こういうことかと、今まで適当エルロンいれながらラダーを切ったりして旋回していましたが、安定して綺麗に旋回するにはこのようにエルロンとラダーを適度にいれる必要があるということを学習しました。
ただ、旋回をしやすくするために上記を記載したのではもちろんありません。
何かというと、Acroモードで飛行をしていると、しょっちゅう機体が傾きます。その時の補正にこれらの動きを利用するのです。
つまり、右にエルロンを入れたからと言って、左にエルロンを入れなおすのではなく、右のラダーを併せて利用することで綺麗に飛ばすことができます。
これは、大発見でした。
もっと具体的な飛行の話をすると、
たとえば、少し右方向のゲートをくぐりたいという場合には、エルロンを右に入れ機体を少し傾けるだけで、くぐっておきたいですが、それだと機体が傾いたままで安定しません。そこで、少しラダーをエルロンと同方向に入れて上げると機体をまっすぐにしたまま少し右方向に飛行することができます。
この塩梅には慣れが必要ですが、最初は前進しながら綺麗に水平に旋回できるように練習するのがいいかなと思います。Uターンなど簡単に決まるようになります。
レースなどにおけるマルチコプターの操作方法で解説された内容がなかったので記載しましたが、他にも良い方法や解説がございましたら、ぜひともご教授いただきたいので、Twitterやコメント、メールくださいませ。
実機での走行と違う部分もあるのかもしれませんが、操作している感じは似ていると思っています。ただ、シミュレーターでできる良いところって、なんといっても、
何回でもクラッシュできる!
ことだと思います。たくさんクラッシュしてうまくなりましょう♪
貴重な解説ありがとうございます。実機のアクロフライトにも参考になりそうですね。
はい、この「ヨーとラダーの傾き」と「傾きの正常化操作」は、実機操作時にもとても重要だと思います。何度でもクラッシュできるので、ぜひシミュレータで練習してみてください。
シュミレータではなくて、
シミュレータですよ。
恥ずかしい笑
ありがとうございます!