初心者がレース用ドローンを作るための基本的なポイント

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VECTOR220
レース用ドローンを自分で自作したいという人がとても増えています。初めての自作時は色んな問題にぶつかるのですが、部品を集めたり、ドローンの組立を始める前に、レース用ドローンを作る上でのポイントをいくつか紹介します。

フレームとプロペラサイズ

レース用ドローンのフレーム
レース用のドローンに求められるものはなんでしょうか?「スピード」「敏捷性」「耐久性」「重量・ペイロード」などなど様々です。フレームには、プロペラやモーターなど各種パーツを載せる役割がありますが、ただ乗せられれば良いわけではなく、「サイズ・重量・材質」「クラッシュした時の衝撃吸収」「各種パーツの配置想定」「機体の重心や航空力学」など各々フレームごとに考慮されていることが普通です。

素材としては、カーボンのフレームが多くありますが、例えば底面のフレームの厚さが3mmなのか4mmなのかで重さや耐久性は変わってきます。また、4本のアームを取り外ししやすくすることでメンテ性を向上させようという狙いだったり、重心位置を高くしたり低くしたりと様々です。

スピードを出すためには今後大きくなっていくことが予想されますが、2016年8月現在、レース用ドローンでは、機動性やスピードを考慮して、5インチのプロペラを使う対角線の長さが200mm〜220mmのフレームの主流の大きさです。

130mmのような小さく軽量な機体を作ることも可能ですが、小さなフレーム領域に各種パーツを載せる(mount)のは簡単ではありません。そのため、小さなフレームを選ぶ際は組み立てるのに工夫が必要になりやすいことは覚えておいてください。

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連日ドローンレースが開催される中、多くの人がレース用ドローンを始めています。ここでは、レース用のドローンの中核となる、「フレーム選び」についてです。 レース用ドローンのフレー

フライトコントローラー

diy-fc
ドローンの面白いところの一つとしてフライトコントローラーのソフトウェアを調整できる点にあります。ただのラジコンではなく、ジャイロや加速度センサー、気圧、GPSなどの各種センサーを搭載可能で、かつプログラミングが可能です。

レース用ドローンでは機体本来の性能を引き出すために、空撮機のような安定飛行をするためのセンサーは除外しますが、ジャイロセンサーやPID設定、各種操作割当など様々なソフトウェア上の機能を利用しています。

フライトコントローラーというハードウェアに、CleanFlightといったファームウェアを焼きこみ、ファームウェアをパソコン上から操作し設定することが一般的です。PCに例えるとわかりやすいです。

Mac Book Air(PC) = SP Racing F3 Acro(フライトコントローラー)
Mac OS X 10.0(OS)= Cleanflight(ファームウェア)
Safari(ブラウザ機能)=モーターキャリブレーション設定

実際にフライトコントローラーのファームウェアは、PCとUSB接続を行って操作をするのが基本です。Raspberry Piのようなマイコンを利用したことがある人はより馴染みやすいはずです。

フライトコントローラーのF1 F3とは?FPVドローンレース機のおすすめFC
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プロポとモード

プロポとはPropotional Systemの略称でコントローラー、海外ではTransmitterと呼ばれます。上下左右にプロポのスティックを動かすことで、ドローンのモーター回転数を調整し、各種方向に移動できるようにするのが基本的なドローンの飛行原理ですが、このプロポの操作方法にはいくつかパターンがあり、主流なのが、「モード1(右スロットル)」「モード2(左スロットル)」です。

なお、日本国内では電波を発するものには原則技適証明が必要です。そのため、海外からプロポを購入する場合などは注意が必要で、プロポに関しては最初は国内で購入しましょう。

ヘリや飛行機、またそれらの3D演技などにより、利用しやすいモードは変わります。モード1は右側スティックでスロットル(上昇下降)を操作します。

プロポのモード1

プロポのモード1

モード2は左側スティックでスロットル(上昇下降)を操作します。

プロポのモード2

プロポのモード2

このように、スロットル(上昇下降)とピッチ(前後左右)が入れ替わっただけなのが、モード1とモード2の違いです。ちなみに、モード3はモード1のエルロンとヨーが入れ替わったタイプ、モード4はモード2のエルロンとヨーが入れ替わったタイプです。

ラジコンヘリや飛行機を扱っていないドローンから入った人達で最初からドローンの操作をスムーズにできるひとはいないと思います(ヘリ経験者は楽々に飛ばすことはままあります)。そのような場合に、経験者に操縦の教えを乞うたりすることが重要ですが、日本国内では圧倒的にモード1の操縦者が多いことからも、初心者の方はモード1を選択されるのがおすすめです。また、これまでのドローンの体験会や講習会などで利用されているドローンも多くはモード1です。

モード2の方が直感的に操作がし易い、と言われることがありますが、前進後進に移動するだけならそうでも、実際の空撮やレース飛行となると、それだけでは操縦できません。日本国内でレースドローンを飛ばすのであればモード1、海外も視野に入れるならばモード2が良いのではないでしょうか。

プロポを購入するときに、予め選択する場合が多いので購入前に決定しておきましょう。

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映像無線電波送信機(以下VTX)と規制

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ドローンの肝でもある特徴として「無線電波を用いて操作を行う」ことができます。リモートコントロールをすることで、普段人間である私達が行くことのできない空へと飛び、私達が見ることのできない視点を使うことができるのです。

ドローンに取り付けたカメラの映像をFPV用ゴーグルに受信して操縦を行うのがFPVドローンレースであることは前述しましたが、この映像を無線電波に乗せてゴーグルへの送信する仕組みが必要です。これがVTXと呼ばれる機器です。

現在映像送信用に使われるVTXの一般的な周波数帯は5.6GHz-5.9GHzが利用されています。便宜上「5.8GHz帯」と以下では記載していきます。

この5.8GHz帯を日本国内で利用するためには、アマチュア無線の取得と無線局開局の免許状が必要となるのが現状です。この無線局開局手続きにおいて、5.8GHz帯においてはアマチュア無線4級以上の国家資格が必要となります。国家資格といっても少し勉強すれば受かる難易度ですので、小中学生でも受験し合格することは可能です。

なお、アマチュア無線免許4級を取得し、無線局を開局するまで、最低でも2ヶ月〜4ヶ月ほどかかる場合があります。早めに免許を取得して、いつでもFPVレースができる準備をしておきましょう。

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海外では、一つのスポーツとしても認められてきたFPVドローンレース!! 先日千葉県香取市で行われた「ドローンインパクトチャレンジ」のように、日本国内でもFPVドローンレースが開催さ

また、2015年12月より航空法が開催され200g以上のドローンには様々な制限が課されています。例えばFPVゴーグルをつけて操縦を行うことは「目視外飛行」にあたってしまうため、原則国交省への申請を行う必要があります。しかし、航空法の適用範囲は200g以上の機体と屋外での飛行に限定されています。そのため、200g未満の機体(U199と呼ばれる)で飛行したり、屋内施設において飛行させる人が多くいらっしゃいます。最低限下記を確認した上で、自身が飛ばす機体や環境を確認の上、楽しんでください。

ドローン規制法(改正航空法)飛行ルールの内容と飛行禁止エリアの確認方法
通称「ドローン規制法」と言われる改正航空法が2015年12月10日より施行されることになりました。(国土交通省リンク) これにより、12月10日以降はこれまでのように特段の許可無
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2 Responses

  1. 吉田 より:

    5.8ghz帯についての質問ですが、朝方飛ばしていた時には全く問題無く映像が受信できていましたが、昼頃になるとなぜか直線距離30m程で映像が乱れ始め、すぐに正常に受信不可能となってしまいます。
    個人的にはvtxの発熱?が原因かと思いますが、あまり熱対策をしている方は見たことがありません。
    何が原因なのでしょうか?また、改善方法を教えて頂けると幸いです。m(._.)m
    vtx:200mw
    ゴーグル:vr-007

    • YOKOTA より:

      熱や振動、VTX自体の品質の問題もあると思います。
      触って熱いのでしょうか?でしたら、フレームとの間などにヒートシンクをいれるのも一つですが、
      一番効果が高いのは、電源の取り方をかえることです。
      PDBの電源をそのままとって使う場合、3sなら12V、4sなら16v程度の電圧が流れます。
      お使いのVTXに可能な入力電源が書いてあるはずですので、最小の電源近くにBEC(降圧)させるのが良いです。
      熱とは関係ないですが、アンテナの向きや付け方などは電波の送受信にとても影響があるので、念のため併せて確認してみてください。

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