ドローンレース機のパーツ調達(1)目視飛行用セット

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レース用ドローン
過去のドローンレース用パーツリストの記事内容が少し古くなったので改めて2016年8月時点で選ぶ機体セットと注意点などを紹介します。初心者の内は、必要なパーツがわからないことはもちろん、なんという呼称で、どこで調達するのかさえ不明なことがあります。(実際に私もそうでした)

また、どのレベルのパーツを買えばいいのかわからないこともあります。最初は安く済ませたいという気持ちもわかりますが、最初からなるべう良いものを使った方がいいとも思います。可能な限り安くとは考えていますが、妥協しない品質を求めて選びました。

今回は、飛行エリアさえ法規制に乗ってれば免許無く飛行ができる状態が作れるように、第一フェーズと第二フェーズに分けます。

●第一フェーズ:目視飛行用セット
●第二フェーズ:FPV用追加パーツ

FPVレースをするためには無線局開局の手続きが必要となり、少し時間がかかります。しかしその間にもドローンを作成し、目視飛行をさせることが可能です。最近では、目視レースも開催されていることが多いので、練習してレースに参加するのも一つでしょう。なおアマチュア無線免許の取得や無線局の開局については下記記事を参考にしてください。

FPVドローンレースまでのステップ①アマチュア無線4級の取得方法
海外では、一つのスポーツとしても認められてきたFPVドローンレース!! 先日千葉県香取市で行われた「ドローンインパクトチャレンジ」のように、日本国内でもFPVドローンレースが開催さ

また、フライトコントローラーやESCは何?という基本的な部分が知りたい場合は、まずはこちらを確認してください。

初心者がレース用ドローンを作るための基本的なポイント
レース用ドローンを自分で自作したいという人がとても増えています。初めての自作時は色んな問題にぶつかるのですが、部品を集めたり、ドローンの組立を始める前に、レース用ドローンを作る上

それではパーツごとに紹介していきます。

フレームとPDBとBEC

lumenier QAVに付属のPDBと別売りのBEC

lumenier QAVに付属のPDBと別売りのBEC

PDBとはPower Distribution Boardの略で、バッテリーの電気をESCやフライトコントローラーに分配する役目のボードです。BECとはここでは降圧する仕組みを指しています。例えば、一部のフライトコントローラーは5Vまでしか対応できず、3Sまたは4Sリポバッテリーの電圧(12V-18V)をPDB経由でそのまま渡すと故障してしまうことがあります。その際に、16Vから5Vに降圧したり、16Vから12Vに降圧することがあります。そのため、最近のフレームにはBECを内蔵したPDBつきフレームが出ていることが多いです。もしも、PDBが含まれてなかったり、BEC機能がない場合は別途用意しましょう。

◯「おすすめ」:Lumenier QAV210

QAV210は5インチプロペラ対応で100g未満で軽量かつ各種パーツの搭載スペースが比較的広いフレームです。PDBも同梱されていますが、BEC機能はありません。Lumenierはトップパイロットのスポンサーもしているメーカーで、私も利用することが多く品質は高いです。最初の1機目としても非常におすすめです。

QAV210はPDBがついてますが、BEC機能はないので、専用の下記BECを併せて購入にしましょう。

5V Step-Down Voltage Regulator

このBECをPDBにハンダ付けして利用します。
5V 600mA Step-Down Voltage Regulator by Pololu

フライトコントローラー

◯「おすすめ」:SP Racing F3 Flight Controller (Acro)【a2-767】 – GOOD FPV

SP Racingにはいくつ種類があります。(Acro / Deluxe / mini / EVO)
人気のあるフライトコントローラーであるためコピー品も良く出回っています。おすすめしているF3 Acroは定番商品で多くのユーザーが利用しているのでおすすめです。マニュアルもしっかりしているので、初めての方にもおすすめできます。

SP Racing F3 Flight Controller (Acro)【a2-767】 – GOOD FPV

ESC

Flycolor Raptor 30A

Flycolor Raptor 30A

ESCとは、Electronic Speed Controlleの略です。昔からラジコンをやる方の中には「アンプ」と呼称する人もいますが、ESCはフライトコントローラーや受信機から受けた命令をもとに正しい電圧でモーターの回転スピードを調整しているパーツです。

◯「おすすめ」:Flycolor Raptor Mini Naked BLHeli 30A (F390) 2-4s ESC

このESCは軽くて安く大きい電流を流せる性能の良いチップです。20分間の40Aの電流テストもクリアされているESCであり安定したESCといえます。ESCやモーターは最低4つ必要ですが、クラッシュによる故障などもありえるため、それぞれ予備を1つか2つもっておくといいでしょう。

製品名称に記載されている「BLHeli」はESCのファームウェアの名称を指します。フライトコントローラーと同様に、ファームウェアを焼きこみ、PCを利用して設定などを行います。他にもファームウェアはありますが、開発スピードも早く多くのユーザーがいるBLHeli対応のESCを選ぶのがよいでしょう。設定などについては別途記事で紹介していきます。

モーター

モーターの回転によりプロペラが浮力を生みドローンを上昇させるのですが、4つモーターのドローンは、隣同士のモーター回転が逆になっています。

X型ドローンのモーター回転方向

X型ドローンのモーター回転方向

上記は今後利用するフライトコントローラーのファームウェア「Cleanflight」の設定画面です。
左上と右下が時計回り(CW:clockwise)、右上と左下が反時計周り(CCW:counterclockwise)です。この回転方向はどのドローンでも基本的には一緒ですので必ず覚えておいてください。

モーターを探していると、CWモーター、CCWと記載されているものがありますが、回転方向が変わっているわけではなく、ナットを止める回転方向がそれぞれ異なります。回転方向を反転させるためには、モーターとESCをつなぐ3本の線の内、2本を交差させてはんだづけすることで可能です。

なお反時計回りのモーターの場合は、右締めのナットで、時計回りのモーターの場合は左締めのナットが必要です。(一般的なネジやナットなどは右締め) CCWモーターとCWモーターをそれぞれ2個ずつ用意して配置するのも一つですが、私も含め多くのドローンレーサーは、CCWモーターを4つ購入し、同じ右締めのナットで止めることが多いです。そのほうがモーターの使い回しもできるし、普段慣れている締め方で、ネジを締め直す際に楽だからです。

◯「おすすめ」:EMAX RS2205 RaceSpec Motor

EMAXは安いのにパワーのある良いモーターです。5インチ機で30AのESCを利用する場合はこのモータを使うのがいいでしょう。この通称「レッドボトム」と呼ばれる赤いモーターはトップパイロットの多くに使われているモーターです。パワーがよく出るため、電気効率がやや悪いと感じることもありますが、最初はフルスロットルを入れ続けるわけではないので大丈夫でしょう。

また、2205/2300KVという記載がモーターには書かれています。前者の2205はモーターのサイズ規格のようなものです。KVというのはモーターの回転数を表しています。高ければ高回転ですがトルクが小さくなります。最初は2300KVを選択しておくと良いでしょう。

プロペラ

プロペラは色や形状、素材など様々

プロペラは色や形状、素材など様々


ドローンレースをやっていると大量にプロペラが壊れます。折れ曲がったり、割れたり…。プロペラごとに材質や硬さ、しなり具合、角度や大きさ、色などが異なり最初に選ぶのは難しいです。

◯おすすめ:5×4.6x3Y (Durables) YELLOW DURABLES TRI 2 Normal / 2 Reverse

このプロペラは、非常に折れにくいプロペラです。他のプロペラよりやや高く見えますが、壊れないことを考えれば非常にコスパのいいプロペラです。実際の飛びも悪くないです。私も練習時の多くはこのプロペラを使っています。4枚(CW2枚・CCW2枚)が4セットで16枚あれば当分持つでしょう。

リポバッテリー

リポバッテリーのパッケージを見ると、「3S(または3Cell)、1300mAh、40C」などと書かれています。3SのSは、バッテリーのセルを並列化させている数です。1セル当たり3.7Vがリポバッテリーですので、3Sの場合は、12.1V、4Sの場合は14.8Vが電圧値となります。当然、3Sよりも4Sのほうが電圧が高いため、その分多く電気を使ってモーターを多く回すことができます。mAhは容量、C値は放電率を指します。C値が高い方がよりパワーを出すことができます。

◯おすすめ:Turnigy Graphene 1500mAh 3S 65C

まずは、3Sをおすすめしていますが、物足りなくなったらすぐに4Sに切り替えましょう。これまでの飛びと全然違うことが実感できるはずです。3Sで1500mAhあれば、最初は4,5分の飛行はできると思います。ただし、バッテリーは使いすぎると使えなくなってしまう可能性がありますので、残量をチェックしながら利用しましょう。下記はリポバッテリーのバランスコネクタに指して残量チェックするブザーです。併せて持っておきましょう。

Turnigy Lipo Battery Voltage Tester 2-8S and Low Voltage Buzzer Alarm

Turnigy Lipo Battery Voltage Tester 2-8S and Low Voltage Buzzer Alarm

バッテリーについてはこちらも参考にしてください。

ドローンレース用おすすめリポバッテリーの選び方
今回は、「使ってみないと具体的なことがわかりずらい」リポバッテリーについて説明します。あくまでドローンレース用に特化した内容ですので、空撮機や測量用途、ホビー向けではないことをご了

プロポ(Transmitter)と受信機(Receiver)

プロポはドローンを操縦するためのコントローラーです。海外ではtransmitterと呼ばれています。日本国内では電波を発するものには原則技適証明が必要です。そのため、海外からプロポを購入する場合などは注意が必要で、プロポに関しては最初は国内で購入しましょう。

◯おすすめ:FUTABA 6K or 14SG

一つにしぼりたかったのですが、ここはあえて2つにしました。前者は2万円前後、後車は5万円前後と価格差がありますが、ドローンに関係する大きな違いは、スティックの操作感と、T-FHSSやFASSTやFASSTestなどの通信方式で、これにより通信距離やレスポンスに違いが出てきます。お金に余裕がある場合は、14SGから入ることをおすすめします。14SGがアマチュアレベルの最もグレードが良い製品です。ラジコンヘリや飛行機用に開発されているプロポは大変多くの機能がありますが、ドローンレースの操作ではそこまで多くの機能を利用しませんし、チャンネル数は、4(ロール+ピッチ+スロットル+ヨー)+アームスイッチ+モード切替+ブザーで7つ前後あれば十分です。

なお、プロポの受信機はプロポにセットでついてくるため、最初の機体用には追加で購入する必要はありません。プロポと受信機はいつでもセットで各受信機は1つのプロポとバインドさせることで通信を行います。そのため、ドローンが複数台になる場合は、受信機も追加で購入しましょう。なお、利用しているプロポの通信方式によって、対応する受信機は異なりますので注意してください。以下、は純正の受信機ではなく、安価に購入可能な互換品の例です。参考にしてください。

◯FUTABA 6K用:FrSky Delta 8

FrSky Delta 8 2.4Ghz 8CH Multi-Brand Receiver D8/V8 Futaba S-FHSS/FHSS Hitec AFHSS Compatible

◯FUTABA 14SG用:FrSky TFR4 SB 3

FrSky TFR4 SB 3/16ch 2.4Ghz S.BUS Receiver FASST Compatible

さぁ、これで、目視用のパーツが揃いました!組み上がれば、自分でドローンを操縦して飛行させることが可能です。FPVの追加セットや無線局開局が終えられるまでに組み上げてフライトさせましょう!

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6 Responses

  1. ドローン好き人 より:

    フライトコントローラーについて意見をお聞かせください。
    FCを、慣れ親しんだCC3Dから次ステップアップを考えています。
    用途はバリバリのレースではありませんが、フリースタイルもどきで大空を自由に楽しく飛ぶのが目的です。
    わたしは最新の性能よりは、ファームウェアとの相性などの安定性が優先順位的に一番に考えており
    記事にあるF3レーシングの購入を検討しているのですが。。。
    昨今、LuxやF4など技術は日進月歩ですが、現時点の初中級者向けおすすめFCをお聞かせいただけると幸いです。

    • YOKOTA より:

      ずばり、KISS FCでしょうか!
      KISSはスピードや操作感、レスポンスすべてにおいて良好なFCです。
      KISS FC&ESCのセットアップは、設定も非常に楽であり、かつフリースタイルにもとても相性がよいFCだと思います。
      もちろんSP Racing F3でも良いと思いますが、安定性やセットアップの用意さ、レースというよりフリースタイルなら、KISSですね。
      ご検討ください!

      • ドローン好き人 より:

        ありがとうございます!KISSはレース用との先入観から考えてもいませんでした、KISSも検討させていただきます。

  2. とぶお より:

    なるほど、ありがとうございます。参考にさせていただきます!

  3. とぶお より:

    プロポについてですが、10Jも定番だと思うのですが、外しているのはなぜでしょう?10Jを購入検討していたので、もし理由があれば教えて欲しいです^ ^

    • YOKOTA より:

      6KとT10Jなら6Kの方が安いし使い勝手は大きく変わらないし、
      もう1つランクをあげるなら、1万位の差なので14SGのほうが良いのでは、というのが背景ですね。
      10Jは10Jでとても良いと思いますし、私も所有しています。
      最近は純正でSFHSSの安めの受信機も発売するということなので、ますますT10Jはいいかもしれませんね。

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